McFarland, USA(ネタバレあり)

今年の2月に全米公開されたケビン・コスナー主演の映画”McFarland, USA”がネットにアップされていたので、チェックしました。


イメージ 1


・予告編



・ストーリー(ネタバレ)

ケビン・コスナーは、高校のアメリカン・フットボールのコーチ、大事な試合のインターバルの際、控室で選手を鼓舞しようと頑張りますが、おちゃらけた選手を諌めようと投げたスパイクが跳ね返った拍子に選手を直撃した結果、コーチは首!

今までとは全然違う、片田舎の高校の体育教師として、メキシコ系の多いMcFarland高校に赴任します。高校では、アメフトのアシスタントコーチをやることになりますが、一部の生徒の足が速いことに着目し、クロスカントリー部を立ち上げ、選手を勧誘、自分がその部のコーチに就任します。

チームは、優秀な成績を収め、新聞でも報道されるようになります。地区大会を勝ち抜き、州大会に駒を進めたMcFarland高校、地域の住民との親交も更に深まり、自宅で娘の誕生日会を、部のメキシコ人との家族達と祝って貰うほどになります。
その誕生会の途中で、メキシコ人の友達とドライブに行った娘が、メキシコ系住民同士の抗争に巻き込まれ負傷した結果、主人公は、娘達の安全を考え、依然から引き抜きの話のあった高校へ面接に行ってしまいます。

引き抜きの話は、一部の部員の知ることとなり、その部員からは、”ここはアメリカ、アメリカドリームを実現だろ、そのことは理解しているよ”と言われて悩む主人公。
州大会の会場への行くバスでも、部員からは”何故ここにいるんだ?”と言われてしまいますが、試合前に部員との信頼関係は一部修復、最終的には州大会でも優勝、主人公は引き抜きの話を断って、McFarland高校のコーチを続けていくことになります。



・感想
アメリカの移民問題が垣間見れるいい作品だと思いました。この事は、作中の登場人物の会話の中にいろいろと出てきます。


・私たちはどこにいるの?メキシコに来ちゃったの?と下の娘が尋ねるところ
・レストランに行った家族が、ハンバーガーはある?と店員に尋ねるんだけど、タコスとかメキシコ系の料理しかなくて困惑、タコスの中身も選べなくて店員から助け舟を出されるところ
・引き抜きを知ったメキシコ系の部員に、俺たちは理解してる。アメリカンドリームだろ、だれもこんな町に長居はしたくないよねと言われるところ


移民国家である以上、多民族との共生は大きな問題ですが、この映画は、そのことについて色々と考えさせられるいい映画だと思いました。

なお、McFarland高校は、クロスカントリーの強豪として、カリフォルニア州大会で7年連続優勝していますし、記事の内容をみると地域社会にも大きな影響を与えているのでとても驚きました。
(下記リンク先の新聞記事は、6年連続時のものです。)